ハンドメードカーボンシャフトができるまで


初期のカーボンシャフトの重量は70kg(R)。
   スチールシャフト    118g(R)
    ライトスチール    110g
当時はスチールシャフトも軽量化の時代であったが軽くなればなるほど柔らかくなってしまい、なかなか良い軽量シャフトがなく、一般のゴルフプレーヤーは苦労していました。そのうち「エキストラライト」スーパーライトスチールシャフト100g(R)が出現(ただし非常に高価なものであった。)購入できたユーザーは満足していた。
 しかしスチールシャフトの限界がすでに来ており、この頃からカーボンシャフトが徐々に市場に投入されてきた。ただしこれらの商品も非常に高価であり(1本6万円)大量に出回ることが難しい状況でした。
 「カーボンシャフトは飛ぶけれどブレが大きい」とこの頃より言われておりました。


ふとしたきっかけからシャフトの知識を認められプレシジョン社の技術アドバイザーに就任。アドバイザリー業務を行いながら、「トゥルーテンパー社のダイナミックゴールドやプレシジョン社のFMシャフト」が主力シャフトになることに疑問を感じ、2年間勤務後、退社。
「誰でも簡単に打てるシャフトは手打ちになってしまう。」
「ベンホーガン、ジャックニクラウス、サムスニードが使用しても耐えうるシャフトを作りたい。」
「思い切り打ってもまっすぐに飛び、距離がでるもの」を目標に再度シャフト作りの研究に入りました。20年前のことです。


当初はシャフトの重量がどんどんと増えてしまい80g〜105g、5gごとに6種類のシャフトを試作しました。さすがに95g以上のシャフトでは距離がでませんでした。
ただし「曲がらずにまっすぐ飛ぶ」ことについては目的を達成していました。
 このシャフトは当時、ジャンボ尾崎軍団が使っておりました。(当時の米国製のシャフトは100g(R)でしたが・・・・


次に「軽量化」のステップへと研究を始めました。
軽く強い素材を用い60g、65gクラスのシャフトでテストを繰り返しました。
ドライバーを5〜6本持ってコースへ出かけてはテストを行いましたが、満足のいくものにはならず、試作→テスト→再設計の繰り返しが続きました。
試作を200回ぐらい行った後、やっと自分の満足のいくシャフトができあがりました。 テストを行うためコースに出た時のことです。アシスタントプロの方が「もう打っても良いですよ」と声をかけてくれたので、私は体全身を使ってドライバーを打ちました。
すると私の前でプレーを行っていたパーティーまで打球が飛んでいったのです。自分自身びっくりしましたが、「まっすぐに、そして打感も良く、爽快感に溢れた感覚」は忘れもしません。「やっとできた!完成した!」と今までの苦労も一緒にこのドライバーシャフトがすっとばしてくれました。アイアンもサンドウエッジも非常に満足のいくものになっていました。


その後、すこしづつ設計と素材を変え(計4回)現在のものとなっています。
「うまくなりたい。楽しいゴルフをしたい。気持ちよいゴルフをしたい」と熱心な一般プレーヤーの方にプロゴルファーと同じサポートサービスを行いながら現在までコツコツとシャフト作りを行ってます。気軽に声をかけてください。


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